生前贈与による不動産登記手続きについて、わかりやすくご説明します。

🔶 生前贈与とは?

生前贈与とは、本人が亡くなる前に、自分の財産を他人に無償で譲ることです。
不動産を生前贈与する場合は、登記(名義変更)の手続きが必要になります。

✅ 手続きの流れ(不動産を子や配偶者などに贈与する場合)

① 贈与契約書の作成

  • 贈与者(不動産の持ち主、ゆずる人)と受贈者(もらう人)で贈与契約書を作成。
  • 書面にすることで証拠になり、後々のトラブル防止に有効。
  • 公正証書にするとより安全。

② 登記に必要な書類を準備

書類名 用途 誰が用意するか
贈与契約書  贈与の事実証明  当事者
登記原因証明情報  贈与の内容を書く書類  作成可
固定資産評価証明書  登録免許税の算出に使用  市区町村
登記識別情報(権利証)  所有権の証明  贈与者
印鑑証明書  登記申請時の本人確認  贈与者(3ヶ月以内)
住民票  住所の確認  受贈者
委任状(必要な場合)  司法書士に依頼する際に必要  贈与者・受贈者

 

③ 登記申請

  • 不動産所在地を管轄する法務局に登記申請。
  • 通常は司法書士に依頼することが多い。

④ 登録免許税の納付

  • 登録免許税は 固定資産評価額 × 2%
    例:評価額が1,000万円なら、登録免許税は20万円。

🔶 贈与税について

  • 贈与税は、受贈者(もらった人)が支払います。
  • 基礎控除:年間110万円まで非課税。
  • 超えた部分については贈与税がかかります。

※節税の工夫として…

  • 「相続時精算課税制度」や「配偶者控除」などを利用することで、税金を抑えることが可能です。

🔶 注意点

注意点 内容
贈与税の負担  高額だと贈与税がかかる。課税対象を事前に確認。
相続税との関係  贈与から3年以内に亡くなると相続財産に加算される。
名義変更を忘れずに  登記しないと第三者に対抗できない。

 

✅【贈与契約書(例)】

 

贈与契約書

 

贈与者 〇〇〇〇(以下「甲」という。)と受贈者 △△△△(以下「乙」という。)は、下記のとおり不動産の贈与契約を締結した。

 

第1条(贈与の目的物)

甲は、甲の所有する下記不動産を、無償で乙に贈与し、乙はこれを受諾した。

 

【不動産の表示】

所 在 :〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地〇

地 目 :宅地

地 積 :150.00平方メートル

登記簿番号:〇〇〇〇〇〇

 

第2条(引渡し)

甲は、本契約締結日以降速やかに乙に当該不動産を引き渡す。

 

第3条(登記手続)

甲および乙は、本契約に基づく所有権移転登記手続を速やかに行うものとする。

 

本契約の証として、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各自1通を保有する。

 

令和〇年〇月〇日

 

【贈与者】

住所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

氏名:〇〇〇〇 (署名・押印)

 

【受贈者】

住所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

氏名:△△△△ (署名・押印)